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SpirE-Journal 2013 Q3

サイドクリック: ビンテージは新たなトレンドなのか?

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サイドクリック: ビンテージは新たなトレンドなのか?

なぜ最近1960年代に遡ったかのような、水玉模様のワンピースやレトロな家具、映画を我々はよく目にするのだろうか?その答えは最新の消費者現象である、ビンテージの流行にある。ノスタルジックテーマが世界のファッション戦争、インテリアデザイン、メディアで多大な人気を得ている。ビンテージトレンドは 定着するのだろうか。

歴史は繰り返す。ビンテージトレンドが華々しく帰ってきた。特にファッション業界やインテリアデザイン業界、放送・デジタルを含む様々なメディアプラットフォームで、どこにでもあるように感じられる存在感が、我々を過去に連れ戻す。

“ビンテージ”という言葉は1920年代~1980年代の製品やテーマを指す言葉として使われている。

フレデリック・ジェームソン のポストモダンノスタルジア論によると、ビンテージ商品の古風な価値を理解する為に、消費者は必ずしもその時代を目の当たりにする必要はない。ノスタルジックな価値と人目を引く特性により、ビンテージのコンセプトは、主要業界を横断し影響を与えている。

ファッション

インドのビンテージウェディングから、ハリウッドのレッドカーペットで役者が着るビンテージドレスに至るまで、また、ビンテージ時代のアメリカ・テレビドラマ“マッドマン”から、最新のハリウッドリメイク“ザ・グレートギャッツビー”の洋服に至るまで、ビンテージテーマは、ファッション業界の先端のように見受けられる 。ファッションサイクルを2~3週間に 短縮するH&MやZaraの出現により、消費者がファストファッションに疲れている今、寿命の長いファッションが好まれている。

ビンテージファッションは、オリジナル感を持ち、低価格でありながら質のいい、不朽の商品である。着る者に別のアイデンティティを与えることが出来る魅力的な効果が、ビンテージファッションにはある。イーベイのビンテージカテゴリーでは、リスティングの40%が、ビンテージ婦人服である。

インテリアデザイン

Krrb やFurnishly といったビンテージ家具を専門に扱うメーカーが、オンライン小売店として出現してきた。これらのウェブサイトはフリーマーケットや、ローカルオークションに行って、目当ての商品を探す面倒なプロセスを省く便利さだけ提供しているのではない。これらのウェブサイトは、市場にあるビンテージ商品の需要を促進しているのである。

メディア

ブロードキャストメディアを通しても、ビンテージの影響は明らかだ。例えば、高い評価を得ているドラマシリーズのマッドマンは、6シリーズ目で、視聴者3.4百万という、大きな記録を残した。ドラマの1960年代を忠実に再現したセッティングで、視聴者を恍惚とさせ、パンナムや、プレーボーイクラブ など、その他のビンテージテレビドラマを引き起こした。このトレンドは、いくつかの映画公開のきっかけにもなった。2~3例を挙げると、ステップフォード・ワイフ、君につづく道、ヘルプなどだ。

ビンテージテーマはリテール間で広く使われるようになった 。例えば、ネイルポリッシュメーカーのNailtiniは、マッドマンのデザイナーとコラボレーションし、テレビドラマにインスピレーションを受けたシリーズの“マッドマン”を発売した 。同様にインスタグラムの人気アプリケーション“ビンテージ写真効果”では、撮影した写真を、様々な効果を通して見ることができる。

将来

ビンテージブランドは廃れたと、何人かの批評家は片づけいるが、間違いなく、その勢いは増している。調査によると、ビンテージテーマの人々を心地よくさせる要素は、ノスタルジーに惹かれる感情だ。

モバイルアプリを通じて、ビジネスはビンテージを求める人々とつながり始めている。例えばヨーロッパでは、ストアーロケーターがビンテージ商品を売る店に買い物客を誘導する。その地図により、買い物客は店まで最も効率のよいルートで行くことができる。

この流行はビンテージ商品のレンタルや、ビンテージイベントの写真撮影など、これまでになかった市場を開放した。ビンテージ商品レンタル業のLoot and Foundのような店は、ニッチな市場を切り開いた。またコットンキャンディは、ポラロイドとビンテージカメラを使い、ビンテージイベント写真撮影をする専門家として市場に位置づけられている。

ビンテージトレンドは、スローダウンする気配を見せない。現在、ビンテージテーマは、新興市場さえも手に入れようとしている。アジアやラテンアメリカでは、数社が先発者利益を獲得している。

やがて間違いなくビンテージへの飽きがやってくるだろう。このようなノスタルジアへの消費者の動きは、今に始まったことでもなく、これが最後でもない。しかしおそらく、次の大きなマーケティングキャンペーンは、これからやってくるものではなく、過去のものが対象となるかもしれない。

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